『タイヨウのうた』YUIが歌う切ないラブ・ストーリー

タイヨウのうた スタンダード・エディション YUI、塚本高史 他 (2006/11/22) ジェネオン エンタテインメント この商品の詳細を見る 太陽の光にあたれない難病XP（色素性乾皮症）の少女、雨音薫は16歳。昼間の高校に通えない薫は、夜になると駅前広場に出てギターの弾き語りをしている。そんな彼女にとって、早朝にサーフボードを持ってたたずむ1人の少年を、部屋の窓から眺めることが密かな楽しみだった。夏休みを間近に控えたある日、夜の街で少年と遭遇した薫は、勇気を振り絞って彼に声をかける。薫と少年・孝治はやがて親しくなり、月の下でデートをするようになるが…。 主演は、福岡出身のシンガーソングライター・YUI。デビュー曲「feel my soul」がいきなり月9ドラマ「不機嫌なジーン」の主題歌に起用され、一躍注目を集めたアーティストだ。演技こそ本作が初めてだが、大好きな歌や家族、親友を大切にしながら恋を育むケナゲな少女を、自然体で演じきった。もちろん彼女の楽曲も全編にちりばめられており、とくに夜の街頭であぐらをかき、ギターをかき鳴らすストリートライブ・シーンでは、彼女の歌の魅力を存分に味わえる。サーフィンが大好きで、ヒロインとは正反対に太陽の下で生きてきた少年を塚本高史が好演。純粋でせつない、珠玉のラブストーリーに仕上がっている。監督は、本作で長編映画デビューした小泉徳宏。 この病気で苦しんでいる子供のドキュメント番組を以前に見たことがあります。 母親は、子供が小さいうちは外へ行きたくてむずがるのを可愛そうに思い、紫外線を浴びないように、包帯を腕に巻きつけて、長袖を着せて、 肌には日焼け止めを欠かさず塗りたぐる。。毎日、毎日その繰り返し。 子供も遊びたい盛りに思うように太陽の下で遊べず、両親もまた、その子供に一生掛かりきりで、お互いにこの病気で悩まれている方は、大変だな・・と感じます。こういう話を聞いていると、多少顔が悪い、頭が悪いなどという悩みは、悩みのうちには入らないものなのだなとつくづく感じたりします。 主人公、雨音　薫もこの色素性乾皮症を患い、太陽が沈んだ後の世界 でしか外に出ることが出来ない少女でした。彼女は人気のない夜の街に 出て行き、好きな歌をアコギを片手にあぐらをかきながら、熱唱するのでした。そして、明け方４時になると家に帰らなければならないという、午前４時のシンデレラだったのですが、自分の部屋の窓から、下のバス停に夜明けにバスを待つ一人の男の子を見つけるのでした。 彼は太陽の元でサーフィンを楽しむ活発な孝治という少年でした。 彼のことが遠目ながら、気になっていた薫は、線路の上に差し掛かった彼を後ろから突き飛ばして、自己紹介するのですが、YUIちゃんの ぶっきら棒ながら、初々しい台詞回しが、可愛いんです。 センセーショナルな告白で、孝治の心も動揺したものの、彼女の歌う 曲には、人々の心を惹きつける何かが、輝いているのでした。 そして、その姿に一瞬で孝治も惹かれたのでした。 この映画はYUIの曲を堪能したい人には、ライブ感も十分あって 保存版として、絶対買っておくべき一本です！ 昔、稲垣潤一のファンだった私も彼が出演した唯一の映画『愛はクロスオーバー』という映画を映画館で鑑賞した覚えがありましたが、嬉しかったですもの（恥）確かF1レーサーの役柄でした～。実際の稲垣潤一も 車がすごく大好きでしたから。。おっと、話が本題から反れましたが・・。 薫の両親役も、浅木さんと岸谷さんでしたが、親としての子供を思う 気持ちがすごく丁寧に描かれています。特に、父親の心情というのが、見ているこちらにも痛いほど感じてしまって。。。 医者に死の宣告をされた時の、岸谷さん演じるお父さん（謙さん）が、一度も太陽の元に晒したことが無かったのに、今までやってきたことは一体なんだったのか・・と愕然とする姿には、残酷な現実に向き合った時の苦悩が突き刺さる思いですね・・。 浜辺で薫が紫外線避けを着衣している姿に、きっと死ぬ前に、思いっきり「太陽」の光線を浴びさせてやりたいという親心からでしょう。。 「そんなの脱いじゃえ・・」という台詞も、気持ち的には痛いほど判ります。普通の子供の様に、思う存分太陽の元で、遊ばせてあげたかったという切実な思いを。この映画は、『死』を悲しむ物語ではなく、 『生きる』為の映画であるように思いました。薫が一生懸命生きた証が、歌声と共に、生きている。私はこうして、生きているんだという 証を感じて貰えたら、きっと薫の魂も救われるんでしょうね。 YUIの「good bye days」の動画です。

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